肉食文化
では、何がおいしかったか、具体的に伝授しましょう。
やっぱサラミ、ハム、チーズ等の保存食。これが、絶品です。
丸大ハムのとは全然違います。
狩猟民族の伝統のなせるワザなんでしょう。
小豚まるごとから、自分で削ぎ取って食べるハモンなんて、
もう、脂肪のところがとろけるやわらかさなのです。
生ハムは、柔らかくなくて、一夜干しっぽい。
これが、するめみたいに、噛めば噛むほど味わい深いのです。
生ハムは、肉屋で片足まるごと吊るして売っています。
下に小さな皿がついていて、垂れてくる油を受けるようになっていて、
片足10キロ¥8000くらいです。
これを家庭で、食べる分だけ削いで食べるわけです。
生ハムは、薄切リにしたものをパック入りで買うもんじゃないみたいです。
もう、それだけで風味が損なわれているんでしょう。
太くて固いサラミを、透き通るくらい薄く切ったものもうまいのです。
臭みがあるのもうまいし、上品な薄味のもうまい。
あと、ウインナーよりもっとスパイシーなチョリソ。
黒いのは、血が入っていて、ちょい生臭いですが、
豆と煮込んだチョリソもうまいし、炒めただけのもうまいのです。
これらが、日本で食べられるか?というと、食べられないのですよ。
海は世界中に繋がっているので、魚介類は世界をまたにかけています。
だから、魚介類は輸入できますが、
動物のほうは、狂牛病でも解るように、
簡単に行き来できない仕組みになっているわけです。
日本で育てた牛や豚を、ステーキしただけのモノが
欧米人の肉食生活だ、と思ってしまうけど、
実は、現地に行かないと食べれない保存食こそが、
彼らの肉食文化なんですよね。
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